これはなに?
谷川俊太郎という人のエキシビジョン。
詩人なのか、翻訳家なのか、絵本作家なのか、それとも他の肩書があるのか、私は知らない。
だからこれが何の展示なのかっていうのは説明しにくいけど、興味深い、おもしろい展示でした。
京王線初台駅のそばにある、東京オペラシティアートギャラリーで開催中。
どんなもの?
チケットは、フライヤーや入り口に使われている自己紹介の続きが書かれているんだけど、もぎられると文章が欠けちゃう。
これは入る前に撮ったものなので完全体です。
入場するとすぐ、たくさんのディスプレイとスピーカーを使ったインスタレーション?が。
詩が1文字ずつ、いろんなペースで読み上げられるのでクラクラしますいるかいないかいないかいるか。360度から徐々に速度をあげつつ読み上げられているうちに気分がふわふわしてきてねているいるかゆめみているか。
油断していると思いのほかカラフルにびかびかしてくるのでトリップ感が半端ありませんかっぱらっぱかったかっぱらっぱかっぱらった。
正気度がぐんぐん削られたところで先へ進みますいっているうちにひがくれてここがどこかになっていく。
あやういところでした。
次のコーナーには、自己紹介の文章の1節1節に対応したモノリスがいくつもそびえ立っていました。
別の角度から観たモノリスには、それぞれの文章に対応した谷川俊太郎の仕事や経歴にまつわるグッズが並んでいます。
撮影できないものが多かったので多くは語りませんが、これはたぶん滝の下で拾ったんだろうと思います。
パソコンで書いている作業画面をキャプチャーした映像とかかなりぐっと来ました。縦書きの仕事を横書きで打ってるんだ…とかすごくいい。
たのしいね!
モノリスを反対から観ると、この展覧会のための描き下ろしでしょうか。手書きの貼り紙がしてあります。
私も理想のアップルパイにまだ出会っていません。
手書きで書いてあるところが最高。
唐突に問いかけられたりしながら。
この手書きの張り紙が面白くて全部読んでたら、このエリアでずいぶん時間が経ってました。
壁一面の詩を、ベンチに座ってゆっくり眺められるリッチなコーナーももちろんありました。
エピローグとしては、おそらくご本人が監修したであろう、むちゃんこ長い年譜。
見ての通りの奥行き、20m以上はありそうだった。
こういう年表系の展示ってどこにってもだいたいありますけど、だいたいお約束みたいになっちゃってて。他の展示と比べると、情報の羅列って感じにしか見えなくって、けっこう読み飛ばしちゃいがちですよね。
でもこれは人生を日記にしたくらいの感じのエッセイぽい内容で、おもしろかった。だいたい全部よんじゃいました。
たくさんのひとが足を止めていて、たぶん全部読んでるひと、多かったです。
ほんとはこのあともう1コーナー、ディスプレイの展示があたんですけど、そこは写真撮り忘れました。いろんな人が質問に答えるやつ。漏れ聞こえる最初のインスタレーションの音声にぼーっとしちゃってた。
オペラシティアートギャラリーは、目玉の企画展と同じチケットで入れる収蔵品展なんかも毎回がらっと入れ替わっていて楽しいのでおすすめ。今回は民家の写真とかが観れました。昭和の浮世絵なんか初めて観た気がするなあ。
収蔵品展061 なつかしき|東京オペラシティ アートギャラリー
project N 70 宮本穂曇 MIYAMOTO Hozumi|東京オペラシティ アートギャラリー
ミュージアムショップの入り口横には、誌の豆本ガチャがあったよ。
この記事を書いたのは、なかよし。