#たのしいね

ボードゲーム作家2人が、日頃の楽しかったことばかりを書いておくので、何かの参考にしていただければ幸いです。ボードゲームの話題は「#ボードゲームたのしいね」に書きます。

『たのしいね、アワード2017』― ボードゲーム部門 なかよし編

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これはなに?

好きなものばかり書く「たのしいね、」の中でも、特に印象に残ったものに勝手に授ける賞、それが「たのしいね、アワード」。

先週末に参加したイベント、「ゲームマーケット2017秋」の収穫祭で遊んだものからは2018年のアワード候補と考えているので、2017年に遊んだボードゲームの中で個人的に賞をあげたいほど好きな作品を今のうちに整理しておこうという記事です。

駆け足になってしまうかもしれないけど、印象が薄くなってしまうその前にここはひとつ、ね。

このブログの名を冠しているものの、ブログに書いてないものも平気で取り上げるところがチャームポイント。

 

どんなもの?

レディースエンドジェントルメン!

 

たのしいね!

大賞
『ゆびリンピック』 ― くるくるスタジオ

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想像してみてください。

人差し指だけでボクシング。
小指と中指だけでカヌー。

指リンピックというゲームでは、自分の手番が回ってきたら、カードを引いて、指示されたゆびだけをつかって、指示された競技を再現します。他の人はがんばってそれを当てる。

みんなの真ん中に、30種類の競技が描かれたシートが置いてあって、お題はその中から出されている。回答権が1回しかないので、早い者勝ちだから答えたいけど、当てずっぽうで片っ端から答えることもできない。

お題を2人ペアで再現するので、競技を演じる人が孤独になりにくいし、使えるゆびによってやりやすかったりやりにくかったり。使えるゆびが違うだけでこんなに味わいが豊かになるなんて考えてもみなかった。

起こりうること全てに気が効いてると思う。指が使えないときすらあるのはもはやドラマティック。21世紀を生きる全ての人類に取り組んで欲しいゲームです。

まことさんも大賞に選んでいたので、アワード初年度にしてあっさり大賞ダブル受賞という、歴史的快挙が達成されたように思う。

これは春に発表されたゲームで、ゲームマーケット秋では、冬季種目が追加される拡張版「ゆびリンピック ICE」も発表されました。

インディーズ作品なのであんまり手に入りにくいと思いますが、やりたい方はとりあえず一度問い合わせてみてください。どっかで買えるかも。

<公式サイト>

スタジオくるくる

<公式動画>

ゆびリンピック - YouTube

 

とにかくすごいゲームなんじゃないか賞
『ブタに神樹は癒やされて』 ― タガミゲームズ

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プレイヤーは神樹の癒し手となって…うんぬん、とにかくね、私のキャパを超えているゲームなのです。

遊ばせてもらってから早1ヶ月、しかしいまだに消化しきれていないの。

パズルゲームであり、陣取りであり、手札マネージメントであり、ギャンブルもでき、しかしそれらの要素がバラバラというわけではなく絡み合ってしっかりと何かひとつの…もしかしてすごろく?すごろくなのか?なんなんでしょう??

とにかくすごいゲームだなって思っている。日本のボードゲーム史に刻まれるかも知れないし、人類には早すぎているのかもしれない。

ゲームを遊ぶ人にはぜひ味わって欲しい。そしてどんな味がしたか教えて欲しい。

私はまだ理解の途中。初心者の方が遊んだ方がすんなりするのかもしれない、わからない。好きかどうかでいうとたぶん好き。

ちなみに私がタガミさんの作品でいちばん好きなのは『ワラドの冒険』ですが、広くおすすめできるのは「あてずっぽ殺人事件」か「原始人の晩餐」だと思っています。

<公式サイト>

ブタに神樹|概要|TAGAMI GAMES

 

鉄板ゲーム賞
『コードネーム:ピクチャーズ』 ― ホビージャパン

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2陣営に分かれて、自分のパートナーに、得点となるタイルを当ててもらうゲーム。1単語でいかに多くの当たりタイルを伝えられるかが勝利の決め手となる。

パートナーと通じ合う喜びもあるし、お互いの感性に感心したり愕然としたりする発見もある。繰り返し遊べるし、色んな人と遊びたくなります。

チーム戦ってのがいいよね。個人的には4人がベストで、役割を変えて2~3回続けて遊んで欲しい。というか遊びたくなると思う。

日本での版元がホビージャパンさんで、原版はチェコゲームズ。
だからたぶんチェコ共和国からやってきたゲーム。

こんなに遊べるのに日本語版もすげえ安くて手に入りやすいから、みんな買えばいいですよ。一家に一個備えるべきでは?

<公式サイト>

コードネーム:ピクチャーズ

 

キッズとも遊べるゲーム賞
『みんなでぽんこつペイント』 ― mogwai

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この賞は、このゲームが子ども用だという意味ではないです。大人同士でも遊べるし、同じルールのまま子どもとも遊べる。それがこの「キッズとも遊べるゲーム賞」です。

何をするゲームかというと、お絵かきです。

手番の人だけが知らないお題を、みんなでそれぞれ絵に描く。ただし使って良いのは円と直線だけ。画数が少ない人から発表できます。何を描いたのか、当ててもらえたら得点。

実際にお子様と遊ぶには、画数をカウントできるか、絵を隠したまま描けるかといったあたりに配慮が必要ですので、まあ環境に応じて調整してください。

いちばん気をつけたほうがいいことは、ゲームのルールなんかより。ペンを持ったままみなさん相当はしゃぐので、服やテーブルクロスを汚しちゃいがちだから注意したほうがいいよってことです。ほんとに。

<公式サイト>

みんなでぽんこつペイント | モグワイ

 

ハマったゲーム賞
『BEAVER 21XX』 ― scamount

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人類が滅んだ日本に超大型台風がやってきた!
匠ビーバーたちと力を合わせて、鬼怒川を決壊の危機から守るんだ!

たぶんプレイヤーもビーバー。

2016年秋発売のインディーズ作品。ダムでビーバーだよふつう買うでしょ。

2016~2017の年末年始になんでかドハマリして、その頃は人と合うたび遊んでた、家族ともむりやり遊んだ。誰と何回やったかわからないのにたしか3回くらいしか鬼怒川を守りきれたことがない。しかもそのうち2回は勝手にイージーにしたルールで。

4つのダムがあるので、4人で1ダムずつ担当しよう。2人で2ダムずつでもいいぞ。3人でもまあできるけど。5人以上だとやりにくいかもですね。

放水と放泥のマネジメントに追われ、決壊しないことのありがたみが身にしみることで、あなたも大雨が降るがたびにダムに思いを馳せることでしょう。

<公式サイト>

BEAVER 21XX – Scamount

 

まとめと各ゲームの入手方法

思いついたら他にも付け足すかもしれないけど。
とりあえず「たのしいね、アワード2017」ボードゲーム部門はこんな感じ、でした~。

ここで紹介したゲームは『コードネーム:ピクチャーズ』以外はすべてインディーズ作品なので、ふつうには流通していません。

それぞれの公式サイトで情報を追うなどして、取扱ショップを探してみてください。サークルさんに直接入手方法について尋ねてみるのもいいでしょう。サークルさんが普通に在庫をもっていて普通に直販してくれる可能性があるので、間違ってもヤフオクとかで高額に転売されているものに手を出してはいけませんよ。

『コードネーム:ピクチャーズ』はお近くの量販店のボードゲームコーナー、ヨドバシカメラやamazonなどの通販でも買えちゃう。と、ここで油断してほしくないんだけども、商業作品であっても、ボードゲームはすぐ絶版になるものなので、興味をもったときが買いどきだからぜひ早めにポチるのがおすすめです。

 

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つぎのアワード発表は映画部門かな~、なかよし