「事故物件」ってご存知ですか。
過去、住んでいた人に不幸があったり、なにかその場所で関連する事件が起こったりすると、なんかこう、家賃が極端に安くなったりするやつです。
そんな事故物件をテーマにした本を読みました。
賃貸物件を検索したことがある人はたくさんいても、事故物件を探したことがある人はめったにいないのでは?
ちなみに私は。
事故物件については、家賃相場とかつらつら眺めてて「あれ、なんかこの物件、立地的に、間取り的に、やたら安いな…もしかして…?」くらいに思うのがせいぜいです。
こだわり条件とかで検索欄に表示してくれるようなものでもないしねえ。
ほんとの事故物件は、次に住む人に「こんなことがありました」みたいな情報を開示しなきゃいけなかったりするらしいですけどね!
事故物件芸人さんによる逸話集
さて、そんな秘められた情報であるはずの、事故物件にばかり好んで住んでいるのがこの本の著者の松原タニシさん。
「事故物件住みます芸人」という肩書でもうずいぶん長くご活躍なさっていますが、そんな活動がついに書籍になったというわけです。
この『事故物件怪談 恐い間取り』は、ご自分が住んだ歴代の事故物件の由来や、住む前、住んだあとの経緯のほか、事故物件芸人という活動を重ねてきたからこそ収集されたであろう知人の話、物件や地域にまつわる逸話などがまとめられた本。
帯にもありますが、親切にも?各エピソードにまつわる間取り付き。ひとつの部屋や戸建てには収まらない話などもあるので、そういう場合はふわっとした地図が間取りの代わりに添えられています。
なんにせよ想像を掻き立てるのには十分です。
写真やイラストよりも、間取りという機能的な抽象画から醸し出される独特の味わいがありました。
サバイバルゲームの除霊グッズ!
事故物件て、語れば語るほどただの事実なわけじゃないですか。そりゃあまあ多少の強調とか語り口みたいなのはあるにせよ。
だからまあ、ストレートな恐さというよりも不気味さ、気色悪さ、腑に落ちなさみたいなタイプの話が多い。そういう味わいもありますよね。
私がこの本で特に印象に残ったのは、110ページからの、知人のトミーさんという方にまつわるサバゲーの話に出てくる、心霊対策グッズのくだり(笑)
サバゲー、サバイバルゲームっていうのは私はやったことないんですけど、モデルガンを持ち寄ってチーム対戦で撃ち合う競技です。場所は、山の中とか、広い建物とかでやる。
サバイバルゲームは、無関係な一般の方がいないところじゃない迷惑になっちゃうので、当然の流れとして人気のない場所で遊ぶことが増えるそうなんですね。使われてない空き地、山林、そして廃墟とか。
廃墟ってそりゃあ、心霊スポットとしても機能しそうなところがたくさんあるから。そういう場所に立ち入るってことは心霊体験も身近にあるってことなんでしょうねえ。
心霊対策のためのBB弾があるって書いてあって。全然知りませんでした。
ちょっと欲しいと思って調べてみたけど、どうやら絶版らしい。1文字1文字梵字が書いてあるんだって。興味がある方探してみてください。たまにヤフオクなんかで買えるみたい。
「ナウマクサマン弾」参考リンク▼
トイテックの密教怨念弾って知ってますか? - サバゲチーム PLATOON Blog - Yahoo!ブログ
もちろんトミーさんのサバゲエピソード自体も趣のある味わい深い内容なので、ぜひ本編で読んでみてくださいね。式場の話ね。
この記事を書いたのは、事故物件には住みたくないない、なかよし。