『音量を上げろタコ! なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』を観てきたので感想を書きます。
この映画を劇場に観に行くと、アナウンスのお姉さんが落ち着いたいつものトーンで、
大変ながらくお待たせいたしました
音量を上げろタコ
なに歌ってんのかぜんぜんわかんねぇんだよ
ご入場を開始いたします
って案内してくれるから、なんだか大変なお得感がありますよ!
『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』ってどんな映画?
カリスマボーカリストの阿部サダヲと、声が小さい諦めきれないストリートミュージシャンの吉岡里帆が出会ってわちゃわちゃするコメディ。たぶんラブではない。
とりあえず予告編をご覧ください▼
ネタバレに配慮した感想
予告編でも観られますが、「テンションを上げろォ!!」って叫ぶ阿部サダヲ、声もいいし、ちょっとかっこよくないですか。
こういうシャウトは、いつでもできるようにしておきたいものです。私もボイストレーニングのレッスンとか受けてみようかしら?みたいな気分になる。
主演の2人が好きなら、ずっと画面で観ていられるから、それだけで満足度高いのでは!
ばいきんぐ小峠や、怪人松尾スズキ、ふせえり、麻生久美子などが、あからさまなギャグの装いで出てくるところも賑やかで楽しい。
ただちょっと、わちゃわちゃしすぎてカメラがよく揺れたりグルグルするので、私みたいに軟弱な三半規管の人は、途中で画面に酔っちゃうかも。私は酔った。
あんまり集中しすぎないように注意して、ときどき気をそらしながら観るのをおすすめしたいです。
阿部サダヲと吉岡里帆による公式MVもあります▼
ネタバレに配慮しない感想とか解説
ふだん洋画ばっかり観てるせいか、阿部サダヲの最初のバンドシーンで「音量を上げろタコってここのことか…?ていうかここはもっと音量あげなくていいんか…?」って思った。
それくらい音が軽すぎるように感じてしまったけど、他の方はどう思われてるんでしょうか…(笑)
私は基本的には、音が大きい調整の映画は苦手なんですけど…映画館の音量バランスって難しいですよね。
本作はキャストが楽しくて、私はけっこう小峠が好きなので、スクリーンにばーんて映ったところはちょっとおおってなりました。普段のパンクロックっぽい革ジャンスタイルまんまで、似合ってましたね。
小峠みたいに普段のまんまでわかりやすい人もいれば、スタッフロール観て初めてあーあれはあの人だったか、みたいにあとから気がつくような衣装ばっちりな人もいた。
スタッフロールにhydeの名前があったようだけど、どっかにカメオ出演したりしてなかったのかな。曲だけかな。
この映画、大筋では何か教訓伝えるような内容ではないとは思うんですけど。
はっきりいって観終わった直後の印象は、「ちょっと私の好みじゃなかったかな~」くらいだったんですよ。
なにせ酔ったのに気がついたの、だいぶ具合悪くなってからだったし。
現実だったらそんな風にしないよ~みたいなことばっかり目についちゃって。ずっとコメディトーンだとギャグの決め所がブレちゃうよな、とか生意気に思っちゃったり。
でもさ、観終わって帰り道だんだん気分が良くなってくるとともに、「やらない理由ばっかり探してんじゃねえ」ってセリフを反芻しながらさ。
監督にとってもそうだよなあ、出演者にとってもそうだよなあ、人生ってそうだよなあ、とかあれこれ考えて。
「ああ、あの人たちはみんなやったんだ」とか思っちゃったらなんだかグッと来ちゃって、「もしかしたらすごくいい映画だったのかも知れない…」という感想になってきました。
映画の中で、「やらない理由ばっかり探してるんじゃねえ」って何度も繰り返すの、阿部サダヲじゃないですか。
で、その阿部サダヲの演じるキャラクターこそ、「面白そうだから」とか「やりたいから」みたいな動機だけで、損得でいうと確実に損になるような方を選んで実際にやるような、しっちゃかめっちゃかな人物。
映画観ている間はそれが、あーもうバカな人がお話を続けるためにバカなことをやるだけの映画って…みたいな気分で観ちゃってたところがあったんですけど。
いまとなっては「やらない理由を探さないやつ」の話なんだから、それはそれでいいのだ。って、今は思ってます。
あなたはどういう風に観ましたか?
よかったら感想を教えてね。
さあ、テンションを、上げろ!!
やらない理由を見つけても優先しないようにしたい、なかよし