どこのなんの映画かあんまり知らずに観ました。
そしたらタイ映画だったみたい。オープニングタイトルからして読めない文字が並んでいて感動した。
映画の内容は、カンニングです。
集団でがっつりカンニングを試みるスペクタクル・ムービー!!
そんなことより「スパパンピンヨー」が気になる…?
冒頭のあらすじ。
貧しい父子家庭で育ったリンは、だがしかし、めちゃくちゃ賢い。
親の熱意と賢さによる交渉でどうにかこうにか、上流階級の子どもたちが通うような高校に入学した。
成績が一定を下回ると演劇の舞台に出られなくなってしまうという友だちのグレースを、ついつい「手助け」してしまったことで、「リン先生」を頼る生徒たちが集まるようになっていく…。
とりあえず予告編▼
観ようと思った経緯。
どこかでポスターとかは見掛けていて。
そのときは、なんとなく韓国の青春スクール映画かな~くらいにしか思わずスルーしてたんですけど。
なにかの拍子にこういうキャスト紹介の文字を見かけてしまったんです。
ティーラドン…スパパン、ピン、ヨー…?
最初、なんかのタイポかと思って二度見してしまったんですけど、スペルもどうやら合致している。
この青年は、スパパンピンヨーというのか…。
よくよくみれば、主演と思しき方のお名前もぜんぜんスムーズに読めない。
チュティモン…ジョンジャルーンスックジン…!
どこで区切れば良いんですか。区切らないんでしょうか。彼女をお呼びする時はなんと?名前のどの部分を?ぜんぶ?
それに9等身ってどういうこと???
ちなみに彼女が主人公のリンちゃんです。
「私はこんなにも世界を知らない…!」みたいな気持ちと。
「観たい…スパパンピンヨーが動いているところを…!」みたいな興味が。
ふつふつと沸いてきてしまったので、その週のうちにチケットを取って劇場へ行きました。
感想とか。
ポスター観るとまあ高校くらいの青春ものに見えるし、ジャンルはスリラーってなってるけど。
その実これは、なんの映画と言ったらいいんでしょうね。ファミリーの映画かもしれないし、道徳の映画かもしれない。ラブストーリーはうーん、ちょっと違うかも。
盛り上がりがピークになるところはどこかというと、やはり、アクション映画さながらの緊張感で臨むカンニングシーンでしょうか。
カンニングの映画っていうと、生徒対先生みたいな構図で、主人公が(ときには理不尽な)試験を乗り越えるような内容を想像しちゃいますよね。
だけど本作はぜんぜんそんなんじゃないんですよ。
だってリンちゃん賢いからね。成績が良い。
リンちゃんはじゃあ何をするかっていうと、カンニングをさせる立場なんです。他の生徒に、解いてあげ、見せてあげる。
なぜなら勉強を教えるよりもそのほうが、お金になるからです。
これは生徒VS生徒、あるいは子どもVS社会、そして貧しいものVS富めるものといった対比の物語になっている。
モラルの話はひとまず置いておくとして、カンニングのシーンは面白いですよ。
最初は衝動的だから、その場のものと状況でやりくりする。
それがだんだんエスカレートして、独自の情報伝達方法とか、試験に持ち込めるアイテムの工夫みたいなことに取り組みはじめて、さながらミッションインポッシブルみたいなテンションになって行くのは圧巻!
ええっ命のやり取りでもしてるんですか??みたいな緊張感すら走る。すごいエネルギー。
タイの映画ってことで、見慣れない景色とか雰囲気だけでも面白いのに、その上出来も良いってことで、とても満足度の高い作品に仕上がっていると思いました。
評判が良いのも頷けます。
あと肝心のスパパンピンヨーは、私がその名前から連想するようなキャラクターのまんまのキャラクターで出てきたので、なんだかすごく良かったです。
タイの若いキャストたちの今後の活躍も楽しみね!
映画たのしいね、なかよし☺