いまツイッターなどでむちゃくちゃ話題の映画です。
6月に一部のミニシアター系で先行上映、さらに全国規模の拡大上映が始まったので見やすくなりましたね。
私が普段いくようなシネコンでも公開されたので、さっそく観てきました。
ネタバレなしだけど一応!警告!
本作は、あんまり内容を知らずに観たほうが楽しめるともっぱらの評判です。
この記事もとりあえず、広報に使われてる程度の情報だけです。最後にまとめた感想以外は、ネタバレなしの姿勢で書きますけど、予告編すらシャットアウトして本編に臨んだほうが、体験としては豊かになることでしょう。
なので気になっている人はどうぞ早めに、自分の目で本編を確かめて来てね!
どんな映画?
人里離れた廃墟で、ゾンビ映画の撮影が進行中。
監督は人生を掛けた作品だと意気込んで、クライマックスシーンの撮影もNGを繰り返すこと42テイク目。ピリついた現場の雰囲気に、いたたまれなくなったベテランスタッフが休憩を進言したところに、本物のゾンビが現れる…。
これは凄いものが撮れると大喜びして、自らカメラを構える監督!
ひとりまたひとりとゾンビに襲われていく撮影隊!
何が起こってもカメラは止めるな!
ネタバレなし感想
台風が迫る平日午前中の回にも関わらず、200席を超える大きなスクリーンがはじっこの席までお客さんでいっぱい!
上映後もなかなか出られそうにないので、座ったまま感想を語りだすお客さんが何組もいました。
私は通路が空くまでそんな様子を眺めてました。面白い映画を観ると、漏れ聞こえる感想も楽しいね。
いくらみんなが勧めるからって、邦画でしょ、ゾンビ映画でしょ、低予算でしょ、とか思ってなめてかかってしまいがちなのを逆手に取られて、恥ずかしくも爽快でした。
新鮮で面白かった~!
パンフレットもオススメ
パンフレットはあんまり買わないほうですが、今回は投げ銭しなきゃみたいな気持ちで買ってしまいました。
表紙に「完全ネタバレ仕様」と帯が入っているので、なんとなく表紙ごと隠してみました。タイトル透けてるのわかる?
さて中身は、監督のメッセージに始まり、受賞したアワードなどのイントロダクション、見開きいっぱいの著名人からの推薦文に続いて、ワンカットムービーの時系列の表、キャラクターの人物相関図、キャスト紹介、スタッフ紹介、関係者のインタビュー、写真付き製作日誌といったメイキング要素、そして本編の脚本!
文字通り盛り沢山の内容で、映画の楽しみを振り返る資料としてもこれ以上ないほど充実しています。
裏表紙が、映画本編の小道具でもあった台本と同じデザインになっているところも心憎いですね。
映画本編が気に入った方は迷わずゲットしちゃいましょう。映画のパンフレットは公開中の劇場売店でしか手に入らないんだよ~。
ネタバレありかも知れない感想
ドタバタB級ゾンビムービーを観せられたと思ったら、謎とも思っていなかった謎が次々に種明かしされていくので気分がいい。という不思議体験ができました。
役者さんを知らなくて、監督の作風もわからないと、ぜんぜん展開が読めないからすごい。ゾンビものならではのセオリーみたいなものも予想できないし、多少の粗を飲み込みながら観ていると、あとで「さっき飲み込んだよね?」みたいな思いに晒されるから気恥ずかしい、でもそれがすごくうれしくなってくる。
ハイテンションな伏線回収のジェットコースター感が、三谷幸喜を彷彿とさせる…とかなんとか思ったら、各所のレビューで名前が挙げられていました。やはり相当なリスペクトがあるとのこと。なので三谷幸喜ファンにもぜひチェックして頂きたい。
手持ちカメラの映像が続くので序盤で酔ってしまい、目をつぶったりしてやり過ごしたので個人的にはそのあたりでマイナス5億点をつけざるを得ませんでしたが、トータル面白かったので最終的には大きくプラスの10億点を記録する作品となりました(100点満点中)。敏感でひ弱な三半規管をこんなに憎らしく思ったことはないよね、センキュウ。
ゾンビものだけど、酔って笑ってちょっぴり泣ける、できのいいファミリー映画です。
おすすめ!
この記事を書いたのは、なかよし