#たのしいね

ボードゲーム作家2人が、日頃の楽しかったことばかりを書いておくので、何かの参考にしていただければ幸いです。ボードゲームの話題は「#ボードゲームたのしいね」に書きます。

【おすすめ映画】『ジェイソンX』 ― 2018年夏、平成最後の「13日の金曜日」の思い出に

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平成最後の13日の金曜日がやってまいりました。
この機会に皆さんにおすすめしたい映画があるんです。

そのタイトルは『ジェイソンX』!

13日の金曜日シリーズの記念すべき10作目にして、初のSFアクションムービーです。2001年に公開されました。

ジェイソン X 13日金曜日 [DVD]

ジェイソンよりは身近に感じる方も多いのではないかと思うので、あえてガンダムに例えて説明すると、本作はジェイソン界の「機動武闘伝Gガンダム」だと思います。

すこしは身近にキャッチーに響きましたでしょうか。

ガンダムの話はもうしませんけど。

 

ぜんぜん怖くないよ!!

ホラーっぽい映画には不慣れですか?

もちろんメインキャラクターである「ジェイソン」は、言わずと知れた「ホッケーマスクの殺人鬼」ですからね。

彼が出てくる以上、まったく平穏無事なハートウォーミングストーリーとはいきません。

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でもでもでも!

何事にも、程度ってものがありますよね!?

本作のAmazonでの年齢制限の区分は「PG12」。これは目安として「小学生以下の方はパパやママと観てね」という程度の、最もレイティングが低い区分。

最近のレイティングは厳しくて、例えば超有名な恐竜映画の『ジュラシック・パーク』ですら、「R15+」という扱いになっているくらいです。「15歳以下は観ないでね」という指標。

客観的に考えれば、『ジェイソンX』のエロ・グロ・ナンセンス度の刺激の低さが分かるといえるでしょう。

といわけで、まずは安心して話を聞いて欲しい。

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シリーズ屈指の敷居の低さ

そもそも「13日の金曜日」シリーズ自体観たことないという方も、多いのではないかと思う。あるいはスピンオフ的なお祭り作品、『フレディVSジェイソン』だけは知ってる、とか。

そんな方にこそ、うってつけなのがこの『ジェイソンX』。

冒頭で申し上げたとおり、本作はSFアクションムービーだからです。

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レンタル屋さんでは、ホラーの棚に並んでいるかも知れない。でもとにかく内容を観れば分かっていただけると思う。

だって本作が観客に対して提供しようとしているのは、怖さではありません。

本作をカテゴライズしてみるならば、世界中で20年以上愛されてきた「ジェイソン」という「キャラクターもの」。

ジェイソンの可能性を広げること。
新たな魅力を引き出すこと。

彼の活躍を未来につなげてくための、チャレンジや心意気を感じさせてくれる、見どころに溢れた楽しい作品になっております。

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ジェイソン、宇宙へ!

まだ観る決心のつかないちょっぴり腰の重いあなたに、すこしだけ具体的なお話をしていきましょう。

ジェイソンの映画って、どんな場所が舞台に展開すると思いますか?

キャンプ場?
クリスタルレイク?
それともニューヨーク?

まあ典型的なイメージは、とにかくアメリカっぽいところですよね。
現代の。郊外か、少し田舎って感じ。

「ジェイソンX」が主に舞台とするのはなんと未来!!
西暦2455年の、しかも宇宙船の中です!!!

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未来のジェイソン、想像できますか。

宇宙のジェイソン、考えたことありますか。

あるわけないですよね!

誰も観たことのないジェイソンを描く本作ですから、予備知識など必要ありません。
むしろSF映画とか、宇宙ものと思えば、ずいぶん身近に感じませんか?

さすがのジェイソンも、未来で、宇宙で、いつもの調子が出せるのかなあ…見所は作れるのかなあ…などと、心配にもなりますが…?

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面白そうでしょ『ジェイソンX』!

未来の宇宙で、未知の冒険が君を待つ!!

さあさあ今宵あなたも、作り手の愛に身を委ねてみませんか!

 

【ネタバレ感想】

平成最後の○○○、なんて大喜利みたいなネタがtwitterでしばしば散見されるようになって久しいけれど。今日はとうとう平成最後の13日の金曜日がやってきたということだった。

私は金曜日シリーズの熱心なファンではない、というか全然ホラーの棚はチェックしていないと思ってるけれど、それでも観たことのある中でのお気に入りがいくつかある。

「ジェイソンX」もそのひとつ。

この手の映画の様式として「殺人鬼が人を殺す」のは当たり前。そこには驚きも発見もないわけで、じゃあ新しく作品を作るときに創意工夫ができるのはどこかと言えば、「殺し方」になるわけだ。あとは設定とかストーリーとかもあるのだろうけれど、そんなのは別に人を殺さなくてもできること。たしか本作のオーディオコメンタリーで監督がそんなことを言っていたような、言っていなかったような気がする。時間が経ってしまったので忘れたけど。

そんなこんなで、同じキャラクターで、しかも殺人鬼のままで違うことをする、そういった繰り返しが10作も続くと、いよいよこういうことが許されるんだなと思って、当時は感心したものである。

せっかく思い出したので、平成最後のこの日に久しぶりに観てみようと思った。

でも残念ながら円盤が手元にないし、暑すぎてツタヤも遠い(昼間の気温が38度とかだって正気か?)。

どこかで配信で観られないか探してみたら、Amazonで199円でレンタル配信されていた。

私はプライム会員ではないけれど、どうやら本作は単品で視聴できるらしい。どうせプライム会員になってもこれ有料レンタルぽい。

よおし、Amazonで観てしまえ。レッツ課金! 

― 2時間経過 ―

あー、面白かった!

思い出の2割増しで楽しめた。個人的には、アンドロイドの「KM」がほんとよかった。お気に入り。

KMのパートだけ観たらこれ、完璧にラブ・ストーリーだし、ハッピーエンドでしかないよね。こんなハッピーエンドな13日の金曜日ってあるんですか。

あ~、作ってくれないかな~、ぜったい観に行くのにな~、『ジェイソンX2』~!! KMのスピンオフでもいいのにな~~~!!!

そして本作のジェイソン、めっちゃかっこいいですよね。カチンコチンになるとはね。すごいよね。

でもほんと、まじめに作ってる。

ジェイソンが未来で人を殺すとか、宇宙船に行くなんて設定だけ聞くと、ばかばかしく聞こえるかも知れないし、腹を立てるシリーズファンだっているだろうけど。

ちゃんとお話が現代から始まるのが真摯だなと思うし、そこでのできごとによって舞台が未来に変わるようにきちんと仕向けている。宇宙船に収容されるのも受け入れやすい流れ。すごい。

未来の宇宙船に移ったおかげで、ジェイソンはあらゆる制約から自由を得た!

ジェイソンVS宇宙兵士とか、アンドロイドとの対決、もしジェイソンにVRが使えたら?みたいなこと。クリエイティブって、エンターテインメントって、こういうことじゃないですか??

いろんな殺し方をするけれども、ジェイソンの武器はやっぱり、手にしっくり馴染んだ大振りのナタ。たとえ舞台が未来であろうと宇宙であろうと、ジェイソンのアイデンティティーをないがしろにはしないという気概が見える。

人間の側も、現代でも未来でも共通して、被害者を窮地に陥れるのが人の欲望であることとか、無敵に思えるジェイソンに、正義とか勇気でもって少しでも対抗しようとする姿勢が描かれていて、味わいが増すよね。傭兵の隊長や、アンドロイドのキャラクターもすごくいい。すごく。

そんなこんなで好き放題やりきったように見えるのに、ナンバリングタイトルとしての責任、次回作が現代の地球に戻ったとしても問題のないようなエンディングまで用意してくれている。

それでいて一途なラブ・ストーリーもある。

天才か!

 

あなたも観れる手段を探してぜひ観てね。
いちおうAmazonの配信ページ貼っとくね。

ジェイソンX 13日の金曜日(字幕版) | 動画 | Amazonビデオ

 

そして観たら、ぜひ感想も送ってくれるとうれしいです。

 

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この記事を書いたのは、
これはあるあるネタなんだけど「ジェイソンZ」っていう映画は「13日の金曜日」とはまったく関係ない作品だから注意してね!
なかよし。