これはなに?
練馬区立美術館で行われている、フランスの広告画家サヴィニャックの作品展。
見上げるような大判ポスターや、抱えるようなサイズの原画など貴重な資料が展示されています。
有名な方なんでしょうけど私は知らなかったんですけど。すごく好きな感じのイラストがたくさん観れました。すごくよかったです。
どんなもの?
レイモン・サヴィニャックはフランス人。
若い頃は自転車競技にのめり込んだもののプロの走りを目の当たりにし挫折、アニメーションスタジオに務めたものの長続きはせず、はためには迷いも多かった模様。
紆余曲折のあと広告画家となるものの、師匠とは異なる画風を模索して独立、41歳のときにようやくブレイクしたというキャリアを持つ。
ブレイクしたきっかけとなったのは、この記事の冒頭に貼ったチケットにも使われている、モンサヴォンの牛乳石鹸。なので彼の自伝では「私は41歳のときにモンサヴォンの牛のおっぱいから生まれ直したんだ」というような文章もあるという。
活躍当時に主流だった、幾何学模様や機械的作風といった表現は目指さず、手描きでではっきりとした色味と意図的にムラなどを残した絵柄が特徴だったそう。
ひと目見て迷いなく伝わることにこだわっていたようで、会場内の解説や流れていた映像で不採用にした案に「これは難しすぎる」「複雑なのでやめた」といった言葉がよく使われていたのが印象的でした。
たのしいね!
練馬区立美術館は、こぶりで楽しいミュージアム。練馬駅のお隣、中村橋駅から歩いてすぐです。いつ行っても建物いっぱいのスペースをふんだんに使い切るような、ぎゅっと力の入った展示がされている印象です。
今回も正面玄関に面した窓いっぱいに、サヴィニャックの手がけたツアー会社の広告の犬がステンドグラスのようにディスプレイされていました。
残念ながら中のスペースは基本的に撮影禁止だったので、このブログではお見せできません。サヴィニャックの楽しい絵柄は、幅広くおすすめできると思うので、ご都合会う方はぜひ行ってみてね。
としまえんやサントリー、森永チョコレートなど、日本の企業からの依頼で作られた作品などもあって、いろいろ面白かったです。
トリコロールの車の絵が早そうで好き、なかよし。