これはなに?
ジェラルド・バトラー大暴れしないディザスタームービー。
政府の陰謀が見え隠れするサスペンス・スリラーでもある。
ジェラルド・バトラーにピンと来ない人はぜひスパルタの歴史を学んできてください。
どんなもの?
とりあえず予告編。
異常気象の悪化による人類の危機を、世界各国が力を合わせて科学技術で食い止めたあとの近未来の物語。
おそらくそのパートではジェラルド・バトラーがむちゃくちゃ大暴れしていた気配は感じられるのだけれども、ざんねんながら本編中にそのようなシーンは存在しない。
事態が収束したあとのジェラルド・バトラーは、もはや粗暴で協調性に欠ける厄介者という扱いなのである。
そういうわけで本作は、気象コントロールステーションの責任者であるジェラルド・バトラーこと主人公ジェイクが罷免されるところから始まるのです。
完璧に調整された気象制御装置に不具合が生じ、ふたたび宇宙へと送り出される…。
たのしいね!
劇場で見納めた感慨が深いです。
誰にでもおすすめはしないけど、こういう娯楽大作みたいなのは大きい画面で観るに限りますよね。ほんと行けてよかった。
とにかく意外だったのは、ジェラルド・バトラーが筋肉を駆使しないんですよ。
え、あ、もしかして暴れないんだ…?まあエンジニアだもんね…?みたいな気持ちになってしゅんとしかけたんですけど。
大統領の警護役のアビー・コーニッシュが、途中からガンガン暴れ始めるんで欲求不満にはならずに済んだから安心しました。本作でいちばん強いのは間違いなくアビー・コーニッシュですよ。アビー・コーニッシュがわからない人は「エンジェルウォーズ」観て下さい。
脚本がよく練られてるとは思わないけれども、中学生が考えたでしょみたいなストーリーの潔さには好感が持てました。CGでもうなんかじゃんじゃか、やりたいことをやるんだぜって気持ちが伝わるようで、すがすがしい。
思いつくことは起こりうるんだ!というマーフィーな力を、視覚で分からせてくれる映画です。
キャラクターとキャスティングは、ジェラルド・バトラーが肉体派でないい役どころは意表をついてくるという点で面白いといえましょう。
その弟役のジム・スタージェス、ちゃんと兄弟で顔が似てるので相当いいかんじ。優しいのか頼りになるのかならないのか、やるのかやらないのか、みたいな表情の塩梅もちょうどよかったです。
シークレットサービスのアビー・コーニッシュの大活躍はいわずもがな。本作はほんと女性が強い映画でしたね。
宇宙ステーションのまとめ役もドイツ人女性、アレクサンドラ・ララ・マリアという女優さんでした。ほんとにドイツで活躍してる方みたい。
ハッカー役も女性でアフリカ系のザジ―・ビーツ。読み方ちがったらごめんなさい。この人にも、もっと見せ場作ってくれてもよかったのにな~。次はデッドプール2に出るみたいだから顔を覚えておこうね。
アンディ・ガルシアも大統領らしさあった!
でも唯一、個人的に疑問だったのはエド・ハリス。これさ、エド・ハリスを大統領にしたほうがもっと、グッと来たんじゃないの~?
それとも一般的なお客さんは、アンディ・ガルシアにもっと愛着があって、違う見解だったりするのでしょうか。この件について意見交換したいので、観た人はぜひ連絡ください。
そしてエド・ハリスが分からない人はとりあえずスターリングラードを観てください。
あとはそうですね、17カ国が力を合わせて運営しているという宇宙ステーションに掲げられた国旗に、日本の日の丸が含まれているのはなんだか安心しました。
メインのクルーには日本人ぽい人は見当たりませんでしたけど…。
あ、でも、ちゃんとガッツリした、東京のディザスターシーンがありますよ!
www.youtube.comこういうのは何ていうか、ゴジラに壊してもらえた!みたいなお得感がありますよね。ないですか。私はあるんですけど。
そして最後の最後、メキシコ人が活躍するのもすごくいいですよね。
流れとか伏線とか関係ない、何が何でもこのシーンは本編に残してやるんだという気概を感じて、すごくよかったです。
メキシコに感謝を!なかよし。