個人的に大ファンな TAGAMI GAMES さんのゲムマ秋新作『ブタに神樹は癒やされて』を遊びました。
夢中になりすぎてゲーム中の写真を撮り忘れていたので、タイル枠に書いてある「取説に入り切らなかったメッセージ」 の画像をご覧ください。
作品詳細は公式サイトへ。イラストかわいいから観てね。
これはなに?
ブタっぽい服装をした癒し手たちが、神樹を元気にする祭り。
詳細は不明ですがたぶん、そうとうな奇祭なのではないかと思う。なんでブタ?
プレイヤーは癒し手として陣取りや魔石集めに奔走します。
どんなもの?
8本の神樹に気を送るための4×4のマス目があり、基本的には空いているマスに、各プレイヤーが同じように所持する1~4の数字のチップを置いていく。埋まり切るたびにラウンドを区切って得点計算を行い、最終的に合計得点の高い人が勝ち。
なの、です、が~。
1手番に1枚置けるチップは、神樹に気を送る以外にも能力を持った魔石を手に入れる使い道があり、そのどれもが効果的に見えるのです。翻弄されちゃう!
もはや私にはすっかり測定不能なのですが。
これはジャンルで言うと、何だろう?
エリアマジョリティ?ワーカープレイスメント?パズル?もしかして魔石の競り?成長するし拡大再生産な要素もなくはないよね??
それともただのギャンブルゲームかもしれない。
だって癒し手には、カジノ神殿だって用意されているんですもの。
ぶっちぎりで勝ってる?負けてる?
いいですね! それなら早めにカジノを押さえておきましょう。
カジノと言ったって、闇雲に運任せにするわけじゃない。
ラウンドごとの順位を予想して、早いもの勝ちでチップを賭けるだけなのです。
たのしいね!
タガミさんの真骨頂って感じでした。
私の拙いボドゲ経験では測り方が分からなくなってしまう圧倒的な作品。
なんだこれは。なんだこれは?
とにかくすごい。
やれることがたくさんあるのに、どの手段でもうまくやれたなら手厚く得点を得られるので、よく考えて前に進んでいく手応えも、短絡なギャンブルで出たとこ勝負する喜びも、感じられます。
しくじりが続いても、順位の低い人だけが選べる選択肢で一気に追い上げを図ることもできます。とはいえ作戦的な巧拙の調和を崩すほどではなく、確実性の高そうな巻き返しのギャンブルより、不確実な戦略の方が成功時に得られるメリットが大きいというような仕上がり。
見た目はとてもポップで、遊び始めたら混沌としているのに、得点獲得などのバランスが繊細に練り上げられていることが伺えます。
なんだこれは~!?
正直に言って、初心者にはおすすめしにくいところはある。
始める前に把握すべきことは多いし、ちゃんと遊ぶのに1時間ではぜんぜん足りないでしょう。
ボードゲームが初めてという人に相手をさせるべき作品ではない。
でもね、熟練度に限らず、いろんな味を楽しんでいこうという気概のある方には、迷わずトライしていただきたい。
その冒険には価値があると思います。
なにかとてつもないものに触れた気がする。なかよし。
【追記:本作の入手方法について】
TAGAMI GAMESさんの作品は、2017年12月2日~3日の両日、ビッグサイトで開催されるボードゲームイベント、「東京ゲームマーケット」のB096ブースで購入できるみたいです!