これはなに?
「箱庭鉄道」というタイトルから、どんなゲームを想像しますか?
多分8割くらいの人が、ちいさく囲われたマップを使って、自分が敷けた鉄道の長さを競うとか、特定の場所まで最初に自分の機関車を到達させた人が勝ち。みたいなものを連想したんじゃないでしょうか。
ノンノンノン。
このゲームでは、6色からなる鉄道は、みんなのもの。
プレイヤーは投資家となって、鉄道を伸ばしたり株を買ったりしながら、鉄道がもたらす勝利点をなるべくたくさん稼ぐことで勝敗を競います。
ちなみに台湾メーカーのゲームです。
どんなもの?
全部で6ラウンド。手番は、最初のラウンドは適当に。
以降は、前ラウンドで自分が選んだ行動で手番順番が決まります。
鉄道会社は6色のチップになっていて、株券とレール、2種類の用途がある。各ラウンドで、プレイヤー全員の合計手番数より1枚多くのチップが用意されるが、何色が何枚ずつになるかは分からない。
ラウンドごとに、プレイヤーには2回の手番が回ってくる。そのうち1回は株式を買い、もう1回は鉄道を伸ばす。どちらを先にやっても良いが、とにかく1回ずつしかできない。
レールを伸ばすと、株券の価値が増減する。所有している株券にしか、その影響はない。だから基本的には、まず株券を買って、その色のレールを伸ばして、所有している株券の色を高めたいよね。という話になる。
でもチップは限られているので、レールを伸ばすと、株券が買えない、株券を買うと、レールが伸ばせない、みたいなことになる。
もっというと、各ラウンドごとに誰にも使われずに余った色の株券だけが、最後の得点計算時に有効になっていく、というおそろしい仕組みになっているがある。
だから、株券は手に入れたし価値も高まったけど、勝敗にはなんの影響も与えないね。みたいなことが起こる。
そういったことを、他のプレイヤーとチップを奪い合いながら遊ぶゲームです。
たのしいね!
バラバラな部品でボードを組んで、カラフルなチップをじゃらじゃらさせるので、かなりワクワク。
遊びの内容といたしましては、取れる選択肢が「株券の購入」または「レールの敷設」しかなく、しかも1つめの行動を決めたら2つめの行動も確定するので、実に簡単だね!
と、思いきや。
もちろん盤面や手番順によって、「明らかにここはこうすべき」みたいに絞れる状況は多々あることでしょうけれど、2つの選択肢にそれぞれ選べる6色が掛け算として考慮されるわけで、実際にはもっとたくさんの豊かな選択肢があるわけです。次の手番のことも意識しない訳にはいかないしね。
一見シンプルだけど、ぜんぜん単純ではないのだ~。
でもシンプルに見えるところがすごくえらい。
誰かと同じ色の株券を後から手に入れて漁夫の利を得ようとしたり、誰かが単独で持っている有効な株券の価値をどんどん下げたり。抜け駆けしようとしてもバレバレになっちゃうし、仲良くするだけでも、意地悪するだけでも、そう簡単には勝てません。
わかりやすいルールでありながらも、他プレイヤーとの高度な駆け引きが楽しめるやつでした。
この記事を書いたのは、なかよし。