#たのしいね

ボードゲーム作家2人が、日頃の楽しかったことばかりを書いておくので、何かの参考にしていただければ幸いです。ボードゲームの話題は「#ボードゲームたのしいね」に書きます。

『スパイダーマン:ホームカミング』 のここがすごい。(+私的解説)

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とにかく優雅で面白く、完璧だったので。
ブログにはいったい何を書けばいいかな…?などと思っているうちに、2週間も経ってしまうような、素晴らしいムービーです。

とりあえず予告編置いときますね!

どんなもの?

スパイダー的な能力を身に着けた少年の物語。

今となっては、ロバート・ダウニーJr.演じるところのアイアンマンがマーベルで最もフィーチャーされているような感もありますが。

思い返せば、マーベル出身の単体ヒーローで真っ先に世界的にヒットした映画作品は、スパイダーマンでしたよね。(私も観ました。キルスティン・ダンストのやつ。主演はトビー・マグワイア。個人的にはマグワイアっていう名前の響き、ホームラン王のイメージがどうしてもあって、トビーの影が薄くなる。ごめんねトビー、でもあなたの顔はバッチリ覚えてるよ)

アベンジャーズを筆頭にした映画シリーズにも、ようやくスパイダーマンが主演で登場です。待たせたな。

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たのしいね!

ほとんど完璧な映画!
「ほとんど」をつけてしまうのは「世の中に絶対はない」というような教育的刷り込みによるもので、つまり完璧な映画。
完璧なので、ネタバレを慎重に避けるならばもはや、面白かった以外の感想が出てきにくかった。めっちゃよくできてる。好き。

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まずは、スパイダーマンに関する私の見識を整理してみます。

●原作アメコミは、ぜんぜん知らない。
●トビー・マグワイア演じるところのサム・ライミ監督によるスパイダーマン三部作は、ぜんぶ観た。TSUTAYAで借りて。もう10年以上も経っているはずなので、わりと断片化した記憶しかない。
●アメイジングスパイダーマンは1も2もぜんぜん観ていない。
●備考として、TV版スパイダーマンの記憶がおぼろげになくもなくもない。テレ東の夏休み子ども特集とか、VHS時代のレンタルでギリ観たんじゃないかと思われるけど、大人になってから何かで見かけただけかも知れない。(そして東映版と思い込んでたけどyoutube観てみたらどうも頭に浮かんでる映像はアメリカのTVドラマ版ぽい)

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そんな私が、本作を観て特に印象に残ったところを3つあげてみますね。
題して「スパイダーマンホームカミングのここがすごい」。

 

<①メインテーマが例のアレ。>

知らなくてもぜんぜんいいけど、知ってたほうが楽しめるやつ。


スパイダーマンの歌を知らないって方は、どうぞお聴きください。

どれくらい有名かって言うと、私でも知ってくらいだし、シンプソンズのホーマーも替え歌しちゃうくらい(動画のラスト15秒くらい)。


本編で流れるのはこの歌をインストアレンジしたものなんですけど。
このある種コミカルさすらある軽快な歌を、よくこんな重厚に仕上げたな!って感じで、たいへん良い調子です。映画館に良く合います。

 

<②「スパイダーマンあるある」がいっぱい。>

例えば予告編でもバンバン流れてるのはこのシーンですね。

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これは旧シリーズでも大々的に描かれた、スパイダーマンが体を張って乗客を救おうとするシーン。今回はなんと真っ二つになった船の真ん中で。

一見すると、大いなる力には大いなる責任が伴うといった感じで、自己犠牲の精神を象徴するようないつものシーンです、が…?

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知ってる人には待ってました!となるでしょうし、知らない人にもインパクトのある、このような場面が他にもたくさんあるように思われました。

ただ、それぞれが劇中でどういう描かれ方をしているかっていうのが、私にはすごく味わい深いポイントでしたね。安易じゃない。なのに期待には応えてくれる。すごい。

 

<③MJが出てこない…!?>

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スパイダーマンといえば、ほとんどセットと言っても良いのが、メアリージェーンことメインヒロインのMJの存在ですよね。憧れであり、恋人。なんならご近所だったりして、着替えを覗いちゃったりしてまじやばい。

で、これは逆説的に②とも通じるところかも知れないんですけど。

主人公が憧れるヒロインは最初から出てきますが、本作ホームカミングには、MJと呼ばれる人物は「最後まで」出てきません。

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最初からヒロインらしいキャラクターがいるので私、勝手にそれがMJだと思いこんでたんだけど、最後までMJがいなかったことに気が付かなかったわ。もーびっくり。

 

 

<+私的解説>

「スパイダーマンホームカミング」は、単体の映画として観ても最高に面白いし、マーベルユニバースの映画シリーズの一側面として観ても非常によくできたエピソードだ。

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重視すべき文脈は、「スパイダーマンの映画が新しく始まった」ことではなく、「マーベル映画の世界のスパイダーマンが描かれた」ということだろう。

本作では、主人公ピーター・パーカーが、どうやってスパイダーマンになったのか、どんな能力があるのか、といった説明的な描かれ方はほとんどされることはない。

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つまり本作は「スパイダーマンの誕生を描く物語」ではない。『キャプテンアメリカ3 シビル・ウォー』で、トニー・スタークに見出されたスパイダーマンというキャラクターが「この世界にどのように存在しているか?」を紹介する映画なのだ。そしてその目的は、十分以上に達成されている。

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観客の期待以上に何度も登場してくれる「アイアンマン」だけでなく、「キャプテン・アメリカ」を始めとする「アベンジャーズ」の面々、その活躍に関わる情報を、世界観としてふんだんに取り入れている。しかもそれらを無理なく活用している。このような創作のレベルの高さには、本当に感心させられる。

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私は映画で描かれたことしか知らないのに、それでもこれだけ気がつくことがあるのだから、アメコミ原作を知っている方にはきっと、味わえるポイントがもっともっとたくさんあるのだろう。

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このスパイダーマンの次回作は2019年に公開予定らしい。
今から楽しみすぎて具合が悪くなりそうです。早く観せて!!

 

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マーベルユニバース映画をリアルタイムで観られる至福を噛み締めている…!
なかよし☺